スケッチブック

スタジオを掃除していると１冊のスケッチブックが出てきました。

セピア色の記憶が詰まったＦ6サイズのキャンバス。
卒業アルバムと並び、掃除中に手にすると時の塊をごそっと奪われる時間ドロボーが出てくる最右翼です。

今日中におわらなくなる

分かってます。
でも、好奇心という可能性の獣に負けて・・・

表紙をめくると

数年前にまいこせんせいがハマっていたパステルアートとおぼしき画が。

パステルアートとはキャンバス上でパステルを削り、指を使って自由に描く画法のこと。
クレヨンとは異なる質感が印象的で、指を使って描く行為が原始衝動をフツフツと湧き上がらせます。
インドカレーを手で食べたときのあんなカンジ。

出典：ターレンスジャパン「ヌーベルカレーパステル　12色ルミナスセット」

ボクも一度だけやってみたことがあります。

ご存知だと思いますがキャンバス上で色を混ぜる場合、色の数を増やすほど黒に近づきます。
印刷などでよく目にするCMYK（※）というヤツですね。
※Cyan=シアン、Magenta＝マゼンタ、Yellow=イエロー、Key plate＝キープレート(≒黒、墨)

気づいたときにはキャンバス一面が灰色がかった黒で覆われていました。

「ぷっ・・・ナニそれ！？」

こらえきれなかったのでしょう。
いくらまいこせんせいといえノータイムでバカにすることはないハズですが、脊髄反射に逆らえず考えるより先に脳が反応してしまった侮蔑100％の視線が送られてきました。
幼稚園児でももう少しマトモに描くであろう、あまりに無様な自分の作品には羞恥以外の心情を持ち得なかったように思います。

「よ・・・夜のカラスだよ」

誰に言い訳がしたかったのか、そもそもタイトルなど聞かれもしないのにそう口走った自分がいることを俯瞰視していました。
どうやら処理できない問題が発生すると、瞬時にTPSモードに切り替わるアビリティを習得していたようです。

アレは自分の姿をしたナニかがやったこと

サイコパスが言いそうな言い訳ですが、いーんです。
たとえキャンバスが真っ黒になったとしても、脳内のキャンバスにはRGB方式（※）を採用しているので、混ぜるほど白く光り輝くのです。
※光の三原色　Red＝赤、Green＝緑、Blue＝青

とワルイ顔でツッコんでくる、あいなの顔が浮かびました。

あいなといえばとっくに夏休みのハズですが、一向に動画作らないしちっともツイッター更新しない…。
もっちー、はやく復活してね。

もの悲しいお話しになりかけました。

さらにスケッチブックをめくってみましょう。

花織aika『テレスコープ』ＭＶに登場する手旗を図式化したもの。

テキトーに旗を振っているように思われるかもしれませんが、ホントに
「T」「E」「L」「E」「S」「C」「O」「P」「E」
テレスコープ＝望遠鏡を表しています。

当初は日本語版にしようと思いましたが、一文字につき２アクションが必要だったので

倍テンになる２コーラス目はムリだよーっ‼
という理由で米軍海兵隊方式を採用しました。

ポンキッキーズに影響を受け、画面を３分割して見せるところまではよかったのですが、途中から絵コンテ通りに進まなくなったのを機に各々のイメージで撮影を進めた結果・・・

ブリッジ部分のセンターあいかの旗の振り方が逆

というすさまじい状態で完パケとなった経歴があります。

よろしければご覧くださいませ。



ちなみに画面左 / 右は、見習い水兵さん・少年 / ちょっと先輩水兵さん・少女 をイメージして演じています。

さらにめくると

この秋にまいこせんせいのソロ名義でリリースする予定の『00111』という曲の歌詞です。

以前、あいかにコーラスで入ってもらった際

「英語だと読めんし歌え～んっ！！」

ということで、読みがなをふったものです。
リエゾン（リンキング※）を考慮し実践的なものになっています。
※単語が連結して発音が変わる現象
例：good afternoon → グダフタヌーン、need it → ニーディッド

まいこせんせいもあいかも音のまま覚えて発音しているので（意味はともかく…）、海外でも意外と通じてうらやましい・・・というかチョット悔しい。

さぁ、いかがでしたでしょうか。

このように掃除中つい手にしたものを読み始めると、一向に作業がはかどらず時間を浪費します。

戒めを込めて、時間についての格言で締めたいと思います。

この地上で過ごせる時間には限りがあります。
本当に大事なことを本当に一生懸命できる機会は、二つか三つくらいしかないのです。
-　スティーブ・ジョブズ　-

もうひとつ

いつも優しく愛想良く、なんて、やってられないよ。理由は簡単、時間がないんだ
-　スナフキン（ムーミン）-

次回は、あいなについて書く予定です。