静かな風景とSF

年末年始これほど毎日家にいて、のんびり過ごしたのはいつぶりだろう。

不確かな記憶がかすかに残る幼少時も、お年玉やご馳走といった物理的な快楽と同時に新年独特のせわしなさに起因する疲労も感じつつ、年に数回しかない非日常を受け入れていたように思います。

いつもと非ざるという意味においては、今年の幕開けは誰もがとびっきりだったのではないでしょうか。

例年ならあり得ないくらいゆっくりした時間を過ごしたおかげで、年明けから映画を何本も観ることができました(もちろん配信で)。

「オブリビオン」「EVA」「コンジウム」「マンイーター」「女神の見えざる手」「ゾンビーワールドへようこそ」「世界侵略:ロサンゼルス決戦」「アブセンシア〜FBIの疑心」「レプリカズ」「デッドゾーン」「インセプション」

 

 

節操ないデスね…。
年末からはじめたスパロボが、たったの4日で飽きたのが原因でしょう。

なかでも出色だった3本について雑感など。

注意

以下、映画『オブリビオン』『EVA』『女神の見えざる手』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください

その1:オブリビオン

どこまでも静謐な映画。

序盤の登場人物は3人(オペレーター含めると4人)。
無機質なプロダクトデザインが象徴する疎な映像は、ヒトが言葉を発せずとも姦しい存在であることのメタファーかとも思ったが、監督のジョセフ・コシンスキーは

製作の初期に科学者を集めてミーティングを開いて、エイリアンが地球を攻撃するとしたら、いったいどのようなことをするかを検討しました。その結果、地球のリズムやバランスがくずれ、プレートが移動し地震が発生したりしてああなったというわけです。

と述べているので、どうやらちがうみたい。

主演はトム・クルーズ。
さすがに観る側も慣れたのでイーサン・ホークには見えず、さりとて「宇宙戦争」みたいな暴力性もなく「マイノリティーリポート」のヒリヒリした緊迫感もない。
なぜならクローンだから。

劇中で語られる汚染区域とはクローン同士がバッティングしないための方便なワケだが、邂逅したところで激情メーターが大きく触れることはない。

雪の年明けにぴったりな静かな映画。

特筆すべきもう一点はモーガン・フリーマンの贅沢すぎる使われ方。

クローンとともに特攻って、ウェイン・エンタープライズで特殊装備を開発したり、ニューヨークでジョン・ドゥを追っていたとは思えないアグレッシブなワイルドさ。

爆破オチで決着という安直なアルマゲドン的帰結はすこし残念ながら、静かで美しい映像を楽しむ作品。

その2:EVA

エヴァといっても日本中が待ち望み落胆した(公開延期で)東宝の看板作品ではなく、アンドロイドを扱ったスペインの映画。

こちらも雪に包まれた街が象徴的な静かな映画。

レトロクラシックな近未来が舞台の筋立てはややポエトリーなきらいがあって、その三角関係いらなくね?とかアンドロイドがナイフ投げる?など整合性はイマイチだったりするものの、クラウディア・ベガのコケティッシュな可愛さですべて赦される。

ダコタ・ファニング(宇宙戦争)、エル・ファニング(SOMEWHERE)、ジョデル・フェルランド(サイレントヒル)、ジュディット・ヴィッテ (ロストチルドレン)とも異なる、蠱惑的な魅力。

そもそも表情が豊かすぎてアンドロイドには見えないし、こんなスゴイの作れる兄貴夫妻のがよほど天才なんじゃ!?元カノ(現兄嫁)助からんの?と誰しもが同じツッコミを共有できるでしょう。

「目を閉じたら何が見える?」

イニシャライズキーワードはもっと印象的に表現されているはずが、あまりに平易な文言に映るのは対訳の問題なのでしょうか。

しっとりした良い作品デス。

あっ、ロリコンではないので、技量が高いコ以外は不得意かつ興味ナイのですよ。ねんのため。

その3:女神の見えざる手

原題「Miss Sloane」。
銃規制ロビイストを主軸にした法廷ドラマ。
ともに日本に馴染みのないテーマながら、人情やご都合主義に走らず、すべての伏線を回収する鮮やかな脚本が秀逸。
派手なアクションやVFXがなくとも充分なカタルシスが得られる傑作。

ホンっーとに余計なお世話ながら、ネームバリュー優先のキャスティングと改悪実写化ばっかやってると、このような素晴らしい作品は永久に作れないのではと勝手に心配になってきた。
まぁ日本には世界に誇れるアニメがあるからーー。


このあと楽しみにしてるのは、デヴィッド・フィンチャー ✕ ゲイリー・オールドマン「Mank/マンク」。

音楽はトレント・レズナーとアッティカス・ロスのNINコンビ。
脚本のジャック・フィンチャーはデヴィッド・フィンチャーのお父さんだそうです。

サブスクのおかげで「せっかく借りたんだからー」がなくなって、ココロも平穏であります。

 

スタジオギビン「シンガー募集」特設ページ

studio givin
<Instagram> 
<TikTok>
<Youtube公式チャンネル> 
<Twitter>
<Facebook> 

 

花織aika
<Twitter> 
<Instagram> 
<TikTok>
<リリース一覧> 

 

花織aikaスタッフ
<Instagram>  

 

花柄のアリスメティック
<Twitter> 
<Instagram> 
<TikTok>
ラインスタンプ「人生に疲れたあいなスタンプ第2段」 

 

ギビンマイスイート
<Twitter まいこ>
<Twitter みわ>
<SoundCloud>
46曲入りアルバム『Assorted sweets』

 

NachaCacha
ラインスタンプ「人生に疲れた中高生のためのあいなスタンプ」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA